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10年ちょっと前のこと

2017年02月19日

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手探りで準備し、やっと開催に漕ぎ着けたフィールドオブクラフト倉敷(以下、FOC)。記念すべき第1日目は無情にも雨。気合を入れ直した2日目は、雨上がりの突風に、倉敷芸文館特有のビル風も加わり、春の嵐状態に(泣)。出店者のテントが飛ばされる、ガラスの器も木の器も飛ばされる。スタッフはテントの柱を持って重石になったり、飛ばされる作品を追いかけたり。しかも第1回目ですから、山のものとも海のものとも分からないクラフトフェアに訪れるお客さまも少なかった。終了後は、みんな疲れ果てて呆然とした状態でした。果たしてこれで続けられるのか!? だけど、作り手のみなさんの言葉に、実行委員の心は救われました。「野外のクラフトフェアで雨や風は当たり前。来年もぜひ続けてくださいよ。絶対にまた来ますから」 2006年の第1回展のことです。昨日のことのように覚えています。

「岡山でクラフトフェアを立ち上げたい」。
そんな声が上がったのは2003年頃。最初は立ち上げメンバーさえ集らない状態で、本格的に動き始めたのが2004年頃から。クラフトが大好きだから手弁当であっても携わりたいという情熱を持った人間が、少しずつ増えていきました。

クラフトフェアの存在すら、一般にはほとんど知られていなかった当時、メンバーでツアーを組み、クラフトフェアまつもとや丹波クラフトフェアの見学から始めました。その時、メンバーで共有したのは、緑あふれる空間で作り手と使い手が交流する、室内のギャラリー展示とは異なる、開放的なイメージでした。

場所の選定には時間をかけました。「緑の豊富な大きな公園」を探します。倉敷の桜の名所、酒津公園が候補に上がりましたが、アクセスの悪さと市の条例の規制がネック。知名度を重視して候補に上がった「アイビースクエア」は広さや企業との共催になることの難しさがネック。そこで登場したのが、今の倉敷市芸文館前広場でした。美観地区に隣接して駅からも近く、わずかですが緑の公園もあります。

会場が決まっても、まだまだ苦労が続きます。誰に出展していただくか? 岡山県内のベテランの作り手のみなさんに出ていただきたく声をかけますが、野外で展示することがイメージできなかったり、抵抗をお持ちだったり、なかなか了承が得られません。そこでクラフトフェアまつもとへ行って声をかけたり、作り手同士のつてを頼ってお願いしたりして、ようやく集まったのが50組くらいだったと記憶しています。

何より欠かせなかったのは、子どもたちのワークショップでした。これだけはたとえ持ち出しになろうとも、大きく場所を割いて質の良いものをやろうと決めていました。倉敷の街で民藝文化が伝えられているように、クラフトも次世代の子どもたちにつながっていってほしいとの願いからでした。

あれから11年。第一回展ではお母さんのお腹の中にいた子どもが、今や一人でワークショップを回り、いろんな体験をしています。「今年は何を作ろうかワクワクする」「難しいことを軽々とやって見せてくれる作家さんに感動したよ」と目を輝かせています。

風との戦いは今でもありますが、開催時期を風が少しでも弱まる5月に変更する、テントの設置場所を工夫する、テント自体を連結させて強固な作りにする、重石の準備を万全にするなどの工夫で乗り越えてきました。どの年も、よりよい FOCを目指して運営に力を注いでいます。

11年の間に実行委員メンバーの入れ替わりはありますが、「純粋にクラフトが好きだという有志」がFOCを作っていることには変わりありません。今も昔もクラフト好きが手弁当で支えるクラフトフェア。第12回目のFOCを、ぜひご自分の目で見て、参加して、そして一緒に作って行きましょう。

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