染・織・布・フェルト | 寺田 靖子 Yasuko Terada
今回のFOCではどのような展示をされる予定ですか?
今回はもう一度「ただシンプルに布地を織る」ということに立ち返り、素材と色と織りとに向き合い制作したものを展示出来ればと思っています。
長く使っている「もの」や、続けている「こと」を教えてください。
また、その理由や続けていくことで気づいた点などもあわせて教えてください。
今使っている服飾用のメジャーは、実は、小学校の時の家庭科の授業のため用意した、初めての裁縫箱に入っていたものです。
オレンジ色のプラスチック製なのですが、手でくるくる回してしまうタイプのメジャーです。
つい先日、さすがに新しいものに替えようと、ワンプッシュでメジャーが吸い込まれるタイプのものを買ったのですが、勢いよく吸い込まれ過ぎ、プラスチックが破壊。ほんの数日で壊れてしまいました。
くるくると手で回す超アナログタイプのメジャー。
どうして長く使ってきたかと言えば、ただ「壊れない」というシンプルな理由。
ひとが、少しの労力を怠けることなくものと向き合えば、お互い無理のない長くて良い関係を作れるということを学んだ気がします。