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フィールドオブクラフト倉敷2021

2021年04月1日

 

2020年の春、外出を控え、人と会うことを制限して暮らす日々が始まりました。

不安に波立つ心を抱えながらも営む日常の中で、人の手でつくられた器は、お茶を湛えてすっぽりと手のひらに収まり、ひとときの温もりを感じさせてくれました。

その優しい手触りはじわりと体まで広がって、心細く頼りない気持ちをそっとなだめてくれた気がします。

新型コロナウィルスの影響で中止となったフィールドオブクラフト倉敷2020ですが、実は15回目を記念して来場の皆様に配布しようと制作した小さな冊子がありました。

「ものを通して作り手の気配を感じられる。だからこのひとつが愛おしい」

これは、その記念冊子『変わるもの、変わらないもの』の序文の一行に記した言葉です。

しかし冊子が完成した直後、私たちを取り巻く状況はガラリと変わってしまい、予定通りに配布することはできませんでした。けれど、この不自由な日常を少しずつ受け入れながら過ごす今、改めてこの冊子の内容を振り返ってみると、私たちが伝えたかったことは驚くほどに変わらないのだと気づかされます。
むしろより強く、手仕事がもたらしてくれる安らぎや豊かさを、一人でも多くの人に感じてもらえたらと願うのです。

こんな時代だからこそ。

私たちが信頼を寄せる手仕事の力で、暮らしの中の小さな楽しみを膨らませたい。
できることは小さいかもしれないけれど、フィールドオブクラフト倉敷2021を作り手と共に開催しようという決断をし、慎重に準備を進めてきました。そして今年こそ、この冊子『変わるもの、変わらないもの』も、会場で皆様にお届けしたいと思います。

新型コロナウイルスの感染拡大については、未だ予断を許さぬ状況ですが、屋外での開催であれば密状態は避けられると判断し、2021年のフィールドオブクラフト 倉敷を、5月15日(土)・16日(日)両日、倉敷市芸文館前広場にて開催させていただく予定です。お知らせが例年より遅れてしまって申し訳ありません。
今後の情勢によって開催中止の可能性はゼロではありませんが、無事に開催ができることを信じ、2021出展リストを公開しています。

出展者および来場予定の皆様にはご不便をおかけすることもあるかもしれませんが、安心して開催できるように、多大なるご理解と暖かなご協力をいただけますよう、どうかよろしくお願いいたします。

                          フィールドオブクラフト 実行委員会

 

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