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【開催レポート】FOC文庫

2019年05月21日

 

クラフトにまつわる書籍をご紹介するFOC文庫。絵本を愉しむ子どもたち、真剣に技法書を探す大人の方。例年以上にたくさんの方が、大切な一冊を選んでくださいました。本日は2日間だけの本屋ブース・FOC文庫のリポートです。

「以前、ここで買った本がきっかけで…」学校の先生に提案をした小さなひと。人生の決断をした大人の方。2日間、うれしいお声を幾度もかけていただきました。

ある作り手のブースでは、並べられた作品のそばに、一冊の本がありました。「この本の中に、すべてが書かれているんですよ」広げられた分厚いバイブルのような本の上には、一本のペンが。常に学び続ける真摯な作り手の方々に、フィールドオブクラフト倉敷は支えられているのだなと気付かされます。書き込んだり、下線を引いたりしながら、本が自分の血肉となる。新品の本が次第に「自分の本」になっていくこと、それは暮らしの中でクラフトを使うことと少し似ています。

今年のFOC文庫で好評だった一冊より、その一節をご紹介します。まるでフィールドオブクラフト倉敷の2日間のことのように思えるのは、気のせいでしょうか。

「それを生み出し、つくり出し、使った人たちは、その一点において、あるひとつの共通の意志を持っておる。それにわれわれはぶつかる。そのとき初めて、われわれは民衆の込めたエネルギーというものを感じ、圧倒させられるんであります。圧倒させられるものはいったい何であるのかを考えなおしてみること、それは大事なことだと思います」
『宮本常一講演選集1 民衆の生活文化』(農文協)より。

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