FOC文庫×山の上のロースタリ
クラフトにまつわる本をご紹介する本のブース「FOC文庫」。2018年は3つのキーワードを基に、暮らしの中のクラフトを考えます。
1 タラブックス
2 読書のためのコーヒー
3 コーヒーのためのクラフト
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1 タラブックス
奇跡の出版社と呼ばれる「タラブックス(Tarabooks)」。南インド・チェンナイを拠点に、世界中の本好きを魅了する本を作っています。ふかふかとした手触りのハンドメイドペーパーに、シルクスクリーンで印刷されたページからは、インクの香りが立ち上ります。印刷も製本も、もちろん手仕事。一冊一冊に通し番号がふられ、本そのものがクラフト作品のよう。
絵の大半は、インド各地の少数民族の画家が描いたもの。彼らが描く動植物は、すこし不思議な造形で、どこか間が抜けているようで、愛らしくもあります。世界各国でのブックフェアで高い評価を集めるタラブックス。手間暇かかるハンドメイドの絵本であるにも関わらず、十数万部を超えるベストセラーになったタイトルも。
製本のこだわりはもちろんのこと、働くひとや、自然環境へのあたたかな配慮に満ちた、タラブックスの本づくり。本そのものが発するエネルギーを、ぜひその手で感じ、味わってください。
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2 読書のためのコーヒー
読書をしながら、おいしいコーヒーを一杯。至福の時には、どんなコーヒーがあるといいだろう? コーヒーのプロフェッショナルと、本のプロフェッショナルが、それぞれ理想のコーヒーを考えました。
「山の上のロースタリ」が考えた、読書のためのコーヒー
読書の邪魔をしない。
読みながら飲んでも、本の世界から切りはなされない。
でも、ちょっとやすらぎの香りがほしい時に。
読書とともに味わうコーヒーです。
「FOC文庫」が考えた、読書のためのコーヒー
どっぷり本の世界に浸りたい。読むことに集中したい。そのために、目と頭をすっきりと冴えた状態にしてくれるコーヒーが理想です。そんな本屋のわがままを、山の上のロースタリさんが、ニコニコ笑いながら叶えてくださいました。やわらかさの中にキリっとビターな味のコーヒーです。
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3 コーヒーのためのクラフト
クラフトにまつわる本をご紹介する本のブース「FOC文庫」。2018年は3つのキーワードを基に、暮らしの中のクラフトを考えます。最後のひとつは「コーヒーのためのクラフト」。
フィールドオブクラフト倉敷2018に出展する17組18人の作り手が考えた、コーヒーのためのクラフト。5/12(土)13(日)両日、FOC文庫内のカフェスペースでは、次のみなさんのクラフト作品で、コーヒー時間を愉しんでいただけます。
片岡清英・紀子(木工)
安藤由紀(木工)
加藤かずみ(陶磁)
谷口晃啓(陶磁)
村山朋子(陶磁)
北岡幸士(陶磁)
長島慶明(陶磁)
山下透(陶磁)
藤居奈菜江(陶磁)
熊本充子(陶磁)
和泉綾子(染・織・布・フェルト)
寺田靖子(染・織・布・フェルト)
松下宏樹(革)
松野栄治(ガラス)
三浦侑子(ガラス)
有永浩太(ガラス)
沖澤康平(ガラス)
18人の作り手のみなさんに、次の質問を投げかけました。
<質問>
1.作品について
2.おすすめの本、好きな本、思い出の本
3.どんな時、どんな場所でコーヒーを飲んでいますか?
18人の答えは小冊子に仕立てました。カフェスペースで読書のためのコーヒーを飲みながら、2日間だけお読みいただける小さな本です。作り手のみなさんのことばはとても興味深く、ごく一部ですが以下ご紹介します。
「今日は、一日ゆっくりできるぞという日に、朝早く一人で起きて、飲むコーヒーが一番好きです」
「まずは朝、起きて一杯。そして作業と作業の合間にも一杯と、気づけば一日数杯飲んでいます。コーヒーをドリップで淹れることが、方違えではないけれど次の作業に入る前に自分をフラットな状態にしてくれるような気がしています」
「暮らしの中だと、製作の合間の休憩にお菓子と共に飲む。特には、山の頂上で飲む珈琲が、体に沁み込み美味しくて好きです。
小冊子には、他にもお気に入りの本の紹介など、それぞれの作り手の人柄を彷彿とさせる印象的なことばが多数掲載されています。2日間限定の読書のためのオリジナルコーヒーを、実際にクラフトの器で味わえる2018年の「FOC文庫」。本とコーヒーを味わいに、ぜひお立ち寄りください。